前回はオートキャド(AutoCAD)のオブジェクト選択方法として「フェンス選択」について説明をしてきました。
今回はその続きから話を始めましょう。
■フェンス選択
前回はフェンス選択の1点目をオートキャド(AutoCAD)の画面上から指定するところまでお話しをしました。
今回はその続きですね。
③フェンスの2点目を指定
線分の端点を指定 または [元に戻す(U)]:
フェンス選択の1点目を指定すると、上記のような表示が出ます。
フェンス選択は「折れ線による選択」ですから、今回はオートキャド(AutoCAD)の画面上から1点目とつながる点を指定します。
今回は6本の線分から4本を選択する訳ですから、上図のような感じの線を引けばよいのではないでしょうか。
④選択の完了
認識された数: 4
オブジェクトを選択:
フェンスの頂点をを指定して「Enter」を押すと、上記のような表示が出ます。
ここでは下図のような選択結果になりました。
ここからさらにオブジェクトを選択しても良いですし、もうOKならそのまま「Enter」を押せばオブジェクト選択完了です。
この後、選択したオブジェクトがどのように処理されるかは、コマンドによって違いますのでここでは詳しくお話ししないでおきます。
今回の場合はERASE(削除)コマンドを試しに使っているので、そのまま選択したオブジェクトが削除されてコマンドは完了します。
⑤フェンス選択の注意点
今回紹介したフェンス選択は、選択出来る範囲が少ないという欠点があります。
まあこれは選択方法の特徴ですから、あえて「欠点」とは言わないのかも知れませんが…。
選択範囲が少ないということは、逆に考えると限定した範囲を選択するのに役立つのかも知れません。
いずれにしても、こうした選択方法の特徴はしっかりと掴んでおき、オートキャド(AutoCAD)で図面を作図する際には有効に利用していくことをお勧めします。
■関連コマンド
フェンス選択と関連が深いコマンドは、その選択方法の特殊性から考えると、それほど多くはありません。
その代わりに、一部のコマンドからはなくてはならない選択方法として重宝されることになります。
そのコマンドとは、TRIM(トリム)コマンドとEXTEND(延長)コマンドです。
実際に使ってみるとよく分かりますが、これらのコマンドとフェンス選択との相性は抜群です。
一度その便利さを試してみてはいかがでしょうか。