前回はオートキャド(AutoCAD)の要素であるポリラインの特徴についてお話ししてきました。

その中でオブジェクトがひとまとまりになっているという特徴を紹介しましたが、今回はその続きとしてポリラインの特徴についてさらにお話しをしたいと思います。

■ポリラインの特徴

②線に幅を持たせることが出来る
オートキャド(AutoCAD)を使って図面を印刷する場合、通常はオブジェクトの色によって太さを変えることになります。

例えば赤い線は0.05mmの細い線、青い線は0.15mmの中線、白い線は0.25mmの太い線、といった感じです。

そうすることによって、オートキャド(AutoCAD)で作図した図面にもメリハリを出すことが出来るんです。

実際に印刷してみるとよく分かりますが、全ての線を同じ太さで印刷すると、非常に見にくい図面が出来上がってしまいます。

図面を手で描いていた頃には、線を引く際に「どの太さの芯を使うか」や「どの程度力を入れるか」で線の強弱を表していましたが、それに比べると簡単になっています。

オートキャド(AutoCAD)における線の太さの基本的な考え方はこのようになっています。

どうしてここでこんな話をしたのかというと、ポリラインにはオブジェクトが何色なのかに関わらず、オブジェクトごとに線の幅を変えることが出来るからです。

ポリラインを選択した状態

操作手順を説明した際に作図した四角形も、線の幅を変更すると上図のようになってしまいます。
…かなり太くなります。

このポリラインの線幅はあくまでもデータ上のものですから、例えば1/50の図面として印刷する場合には、線幅50でようやく1mmとして印刷されることになります。

この縮尺に関するお約束さえ覚えておけば、それぞれのポリラインに幅を持たせることが出来るというのは、かなり重宝すると思います。

ただ注意しておきたいのは、印刷される線の太さです。

ポリラインを作図して幅を「0」に設定した場合は、色によって印刷される線の太さが変わります。これは線分と同じ扱いです。

でも、例えばポリラインの幅を「0」以外に設定した場合、色による印刷結果の違いという考え方は完全に無視され、ポリライン幅が優先されるようになります。

これはどういう事かというと、例えばポリラインの幅を「5」に設定し、1/100の縮尺で印刷をした場合、そのポリラインの色が何であれ、印刷結果としては5/100mmつまり0.05mmで印刷されることになる、ということです。

0.05mmというのは非常に細い線です。

ポリラインに幅を持たせて太く印刷したいと思っても、設定によってはかえって補足印刷されてしまう場合がある、ということです。

このあたりはオートキャド(AutoCAD)の縮尺に関する考え方をしっかりと理解していれば問題はありませんが、もしそうでない場合には注意が必要です。

さて、まだ引き続きポリラインの特徴についてお話しをしていきますが、次回は面積の算出についてお話しをしたいと思います。