前回はオートキャド(AutoCAD)のコマンドである「PLINE」の操作手順についてお話しをしてきました。

基本的にはLINEと同じような操作感ですから、それほど違和感はなかったと思います。

これでポリラインの作図は問題なく出来るようになりましたが、ポリラインについてはそれ以外にも覚えておかなければならないことがあります。

それはどうして線分ではなく、わざわざポリラインで作図をするのか、という点です。
その手始めとして、今回はポリラインの特徴について考えてみたいと思います。

■ポリラインの特徴

①オブジェクトが接続されている
オートキャド(AutoCAD)で作図するポリラインが持っている特徴として、まずは何本もの線分がひとつのオブジェクトとして認識されるという点が挙げられます。

ポリラインを選択した状態

上図はオートキャド(AutoCAD)の画面上で作成したポリラインを選択した状態ですが、作成された線のどこを選択してもこのような状態になります。

線分を選択した状態

上図は線分の中からひとつの線を選択した状態ですが、この違いがポリラインと線分との大きな違いなんですね。

ひとつのオブジェクトとして認識されている訳ですから、例えばOFFSET(オフセット)などのコマンドも同時に実行されます。

線分を選択した状態

こんな感じですね。オフセットで新たに作成したオブジェクトもポリラインになっていますので、使い方によっては非常に重宝するのではないかと思います。

もちろん予期しない場面でこのようなオフセットの結果になってしまうこともありますが、それらも含めてこれがポリラインの大きな特徴だと言えるでしょう。

ちなみにこのポリライン、EXPLODE(分解)コマンドを実行することによって通常の線分に戻すことが出来ます。

ただし、一度線分に戻してしまうともう一度ポリラインにするのは大変な手間となってしまいますので、分解をする際には注意が必要です。

次回も引き続き、オートキャド(AutoCAD)におけるポリラインの特徴についてお話しを続けましょう。