前回はオートキャド(AutoCAD)のオブジェクトを分解するコマンドとしてXPLODE(拡張分解)についてお話しをしてきました。

分解する際のオプションとして、「色」「画層」「線種」「線の太さ」の4種類と「すべて」について説明が終わりましたので、今回はその続きからいきましょう。

■操作の手順

①コマンド開始の前に…
②コマンドの開始
③オブジェクトの選択
④オプションの選択

前回は上記の項目まで説明が終わっています。ただ、オプションについての説明がもう少しありますので、今回はその続きからお話しを始めます。

●親ブロックから継承(I)
このオプションは今までと少し違い、始めにブロックの特性を良く理解しておかなければ使えません。
そういう意味では、この中で最も面倒な設定と言えるかも知れませんね。

ただ、ブロックの色と線種についての特性をここで書いていくと非常に長くなってしまいますし、操作の焦点がぼやけてしまいます。

今回はあくまでも拡張分解コマンドについてお話ししている訳ですから、このあたりの話はBLOCK(色と線種)で詳しくお話しすることにします。

このあたりの話は、オートキャド(AutoCAD)でブロックを使いこなす上で非常に重要な話ですから、ぜひとも覚えておいて頂きたいと思います。

…と、少し話がそれてしまいましたが、このオプションはブロック作成時の画層を「0」に、色と線種を「Byblock」設定しておいた場合に限り有効になります。

通常の分解をすると、ブロックを作成した時の色や画層に変更される訳ですが、このオプションを使用すると、分解するブロックの色や線種などを分解後のブロックと同じに設定をしてくれるんです。

●分解(E)
このオプションを選択すると、そのまま特に設定を変更することなくオブジェクトを分解します。

何も設定を変更しないで分解を行う訳ですから、要するにEXPLODE(分解)コマンドと全く同じ結果になる、ということです。

わざわざXPLODE(拡張分解)コマンドを使用してこのオプションを選択するくらいなら、普通にEXPLODE(分解)コマンドを使った方が絶対に楽です。

なので、これはあえてお勧めするオプションではありません。

⑤オプションの入力
今まで色々とオプションについて説明をしてきましたが、今回は試しに色を変更しながら分解をしてみることにします。

なので、オプションの中から色(C)を変更するということで、「C」と入力して「Enter」を押しましょう。

新しい色 :
そうすると上記のような表示が出ますので、ここで色番号を入力します。オートキャド(AutoCAD)では赤が「1」ですから、今回は「1」と入力して「Enter」を押します。

もちろんそのまま「red」と入力しても良いですが、どう考えても「1」と入力する方が早いですから、楽な方法で行きましょう。

⑥コマンドの完了
オブジェクト 拡張分解を、色=red で行いました。
色番号を入力して「Enter」を押すと、上記のような表示が出てコマンドは完了します。

分解後の状態

オブジェクトは分解され、なおかつ色が赤に変更されています。これで指定通りに変更が出来た訳ですが、いかがでしょうか。

これでXPLODE(拡張分解)コマンドの操作についての説明は終わりですが、このコマンドに関連してもう少しお話ししたいことがあります。

次回は通常の分解コマンドとどちらを使えばよいのか、そして関連するコマンドについてお話ししていきます。